クリスマスといえば、ディナーにチキンが定番ですが・・・
なんで、クリスマスにはチキンなの?
そう思いませんか?
クリスマスにチキンの理由
なぜ、クリスマスにチキンを食べるのか?
それは 人々がはしゃぎ過ぎたせい なんです。
?、となりますよね・・・
詳しく見ていきましょう。
元々、クリスマスは農神祭だった
現在では、クリスマスと言えば「キリストの生誕を祝うお祭り」ですよね。
元々は「農神祭」と言って、古代ローマ時代、農業の神様に来年の豊作を願って、12月にお祭りがおこなわれていました。
これがクリスマスの前身と言われています。12月17日から7日間、奴隷にも自由が与えられ、身分を忘れて楽しむお祭りでした。
それがさらに4世紀になると、キリスト教の指導者たちが布教のために、「12月25日をキリストの生誕をお祝いする日」と定め、それに代わっていきました。
「はしゃぎ過ぎ」で七面鳥に
娯楽などが少なかった時代に、クリスマスのお祝いは人々にとって、普段のうっ憤をはらしドンチャン騒ぎができる楽しいイベントでした。
そして、年々エスカレートしていき、はしゃぎ過ぎて色々と問題行動も。その一つに食べすぎ飲みすぎなど、また、作りすぎて大量の食材を廃棄するという事態も。
14世紀には、イギリス王のエドワード三世が、クリスマス料理の縮小を法律で定めるほどに。
その後16世紀には、イギリスでドンチャン騒ぎを嫌う「プロテスタント」に影響がおよびます。
そこで、当時のイギリス国教会の大主教、トマス・クランマーが国民に次のように呼びかけます。
「牛や鶏は、牛乳や卵が取れるので、クリスマスに大量に殺してしまうのはもったいない、食肉用だけの七面鳥、鶴、白鳥のいずれかにするように。」と。
白鳥や鶴は筋肉が硬く、食用として向かなかった一方、七面鳥は柔らかく、大きさもあり、1羽で家族皆が満足できるとして定着していきました。
ということで、クリスマスディナーに、七面鳥が定着していったのです。
※この説は「チコちゃんに叱られる(令和3年12月24日放送)出演・解説はクリスマスの歴史のエキスパート専修大学の道家英穂教授」を参考にしています。
他にも諸説あり、その一つにアメリカの先住民インディアンからの施しが始まりだったのでは?というのもあります。
“ 元々、中世のヨーロッパではお祝いなどには豚や羊などを食べていました。開拓のためアメリカへ渡るヨーロッパ諸国の人々が現れます。当時は、現地で豚や羊を飼うのはとても難しい状態。困り果てていたところ、インディアンから現地に豊富にいた七面鳥の施しを受け、これに大変感激し、感謝を込め七面鳥を食べる習慣が始まった ”とされる説です。
ん、でも日本では七面鳥じゃなくてチキンですよね?
そうなんです。日本にも戦後にアメリカより七面鳥を食べる習慣が伝わったんですが・・・
日本では七面鳥ではなくチキンの訳
そもそも日本には七面鳥が生息しておらず、また、口当たり的にもパサパサして日本人の口には合わず、定着しなかったんです。
そこで、七面鳥と違い、日本ではたくさん飼育もされ、馴染みのある鳥「鶏」が食べられるように。
さらに、1970年代になると、ケンタッキーが「クリスマスにはフライドチキンを食べよう」というキャンペーンを。これが全国的に大ヒットします。
というわけで日本でクリスマスといえばチキンというのが定着しました。
七面鳥のなぜ
なぜ七面鳥という名前?
「七面鳥」という名前は、「顔色が様々に変わる」ところから由来しています。
この顔の色は、興奮や発情すると大きく変化。赤、青、紫色などにもなります。
そんな様子から「七つの顔(面)を持つ鳥」ということで、明治時代に「七面鳥」と名付けられたんです。
文字通りの「七つの顔」を持つという訳ではなく、「七変化」や「七色の声」と同じ「色々」という意味の「七」から来ています。
なぜ、英語で「 Turkey(ターキー)」?トルコと関係あるの?
「七面鳥」を英語で「Turkey(ターキー)」と言います。「Turkey」というのは、西アジアにある国「トルコ」のこと。
でも、七面鳥はトルコではなく、主に北アメリカに生息しているんです。
では、なぜトルコという名前に?・・・
ホロホロ鳥と混同した
「ホロホロ鳥」というトルコ経由でヨーロッパに伝わった鳥と混同してしまったのでは、といわれています。
確かに似ていますね。
16世紀頃に、アメリカ大陸から七面鳥がヨーロッパに持ち込まれた時に、このホロホロ鳥に似ていたことから、間違えて七面鳥を「ターキー」と呼ぶようになったというものです。
世界のクリスマスディナーは?
クリスマスディナーで、チキンを食べるという国は、日本以外に、ブラジルやジンバブエがありますが、その他の国では、どんな料理を食べているのか気になるところですよね。
フィンランド
ミルクライス
サンタクロースの家がある、といわれる北欧のフィンランド。
クリスマスディナーとしてよく食べられているのがこの「ミルクライス」。
フィンランドの伝統料理で、牛乳でお米を炊いたものです。これにシナモンと砂糖をかけて食べるんだそうです。
フランス
ラパン(うさぎのグリル)
グルメの国としても知られるフランス。ウサギの肉はとても柔らかくて美味。これにシャンパンやワインを嗜みながらクリスマスディナーを楽しむフランス人も多いんではないでしょうか。
スウェーデン
ユールシンカ
「ユール」とはクリスマス、「シンカ」とは豚のおしりの意味。
豚のお尻の肉を使ったハムに、ハチミツとマスタードを混ぜたものを塗り、パン粉をまぶしてオーブンで焼いたもの。
チェコ
スマジェニー・カプル(鯉のフライ)
周りに海が無く池が多いチェコでは、鯉をよく食べるんだそうです。
チェコでは、鯉のフライトポテトサラダが、クリスマスディナーの定番。
「鯉は調理直前までバスタブに入れられている」という事を知って入れば、あなたは相当なチェコ通。
イタリア
カンネッローニ
カネロニ(Cannelloni)はイタリア語で「大きな葦」を意味する円筒形のパスタの一種。
薄く伸ばしたパスタ生地に、具材を詰めて棒状に巻いて焼いた料理です。
代表的なものには、詰め物に「ほうれん草とリコッタ」を使ったものがあります。
アメリカ、カナダ
ローストターキー(七面鳥)
七面鳥は、北アメリカに生息していて、アメリカやカナダで馴染みのある鳥です。
肉も柔らかく、ボリュームもあり、クリスマスディナーとして定着しています。
オーストラリア、南アフリカなど
バーベキュー
日本とは逆で、夏の時期にクリスマスをむかえるオーストラリアや南アフリカなど、南半球の国では、バーベキューはクリスマス料理として定着しています。
いかがでしたか?
クリスマスのディナーには、なぜチキンなのか、お分かりいただけたでしょうか。
なるほど!と思っていただけたら幸いです。
以上、クリスマスにはどうしてチキンなの?でした。
それでは(^^)/
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