コーヒーって、食前ではなく「食後」に飲むのが一般的ですよね。
でも、なんで食後なんでしょうか?
ワインの酔いをさますため
実は、食後にコーヒーを飲むのは、「ワインの酔いをさますため」というフランスの習慣が元になったと言われています。
「酔っぱらう」というのは、アルコールが体内に入り脳の働きを麻痺させる現象です。
コーヒーを飲むと、成分のカフェインが脳の働きを活性化させ麻痺を緩和し、酔いを覚ましてくれるというわけです。
フランスの食文化が関係
フランスと言えば「美食」。また「ワイン」のイメージがありますよね。
実際に、食事と一緒にワインを楽しむ習慣がフランスにはあります。
ランチ時にも「ワイン」を飲みます。
なぜ、酔い覚ましが必要だった?
コーヒーが広まった時代(17世紀ヨーロッパ)は、肉体労働から頭をつかう労働にシフトしていった頃でした。たとえば、銀行業や保険業など。
そして、酔って午後からの仕事に影響がでないように「ワインの酔いを覚ます」ためにコーヒーを飲むようになったといわれます。
コーヒーの発祥から日本に伝わるまで
発祥地はエチオピア
コーヒーは、アフリカ(エチオピア)が発祥の地とされています。
初めは飲み物というより、「薬」的なもので、「団子」のようにしてかじったりしていました。
イエメンで飲み物になる
それがイエメンに伝わり、15世紀半ばごろにアラビア語で「ワイン」を意味する「カフア」という飲み物として飲まれるようになりました。
なぜ「ワイン」を意味する「カフア」という名前がついたのかは、この地方はイスラム教で禁酒のため、覚醒作用のあるコーヒーがアルコールの代わりとして飲まれまていたから。
これが「コーヒー」の語源ではないかとされています。
他の説で、コーヒーの原産地エチオピアにある「カッファ」という地名が、アラビア語になった、とも言われています。
17世紀にはヨーロッパ全土に広まる
その後、アラビア半島、トルコへ伝わり、16世紀ごろにヨーロッパへ。
17世紀ごろにはヨーロッパ全土に広まったとされています。
まずはロンドンで流行し、その後パリ、ウィーン、ヴェネチア・・・とヨーロッパ各地に広まりました。
日本に「食後のコーヒー」が広まったのは?
コーヒーが日本に持ち込まれたのは、江戸時代後半(18世紀末頃)にオランダ人の手によってと言われています。
ただ、その頃は嗜好品というよりも「薬」としての効果を期待するものでした。
嗜好品として初めて日本人で飲用したのは、「渋沢栄一」達だといわれています。
NHK大河ドラマ「青天を衝け」を見ていた方は覚えているかもしれませんが、パリ万博(1867年)でパリへ行ったときに「かっふえー」と言って美味しそうに飲むシーンがありましたね。
それが、明治時代に入り、文明開化でヨーロッパの食文化が全国的に広まっていきます。
レストランでは、食事にセットで「コーヒー」がついてだされました。
フランスの「ワインの酔いを覚ますために食後に飲んだ」という習慣が、こうして日本でも「食後にコーヒーを飲む」ようになったわけです。
酔い覚まし効果があると言っても、飲酒をしたら車の運転などは絶対に避けてくださいね。
以上、 食後にコーヒーを飲むのはなぜ? でした。
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