ピアノの色って黒色ですが、そもそもなんで黒色なのかご存じですか?
その理由は、なんと日本がとても深く関係しているんですよ。
ピアノはイタリアが発祥。元々は黒ではなく木目
ピアノはヨーロッパが発祥です。
今から約300年前(1709年)、イタリアで楽器製作者のバルトロメオ・クリストフォリによって発明されました。
その時は素材の木目が主流だったんです。
日本に伝わったのは江戸時代。持ち込んだのはシーボルト
ピアノが日本に伝わったのは江戸時代です。
江戸時代は鎖国をしていましたが、オランダとは関係がありました。
そして、ピアノを持ち込んだのが、歴史の教科書にも出てくるお馴染みの人物、シーボルトです。
ちなみに、彼が持ち込んだ(1823年)7月6日は「ピアノの日」となっており、その時のピアノ、つまり日本最古のピアノは、現在でも山口県萩市の熊谷美術館に保存されています。
日本でもピアノが生産されるように。そして黒色に
日本では、1900年(明治33年)に現在のヤマハの元となる会社「日本楽器製造株式会社」の山葉寅楠らによって生産されるようになります。
湿気対策として漆を塗った
湿気対策として、黒く漆(うるし)で塗られるようになりました。
ヨーロッパに比べて日本は湿気が多かったため、素材である木材が変形し音色にまで影響が出てしまい、その対策として漆が使われるようになったという訳です。
大量生産ができる
また、黒色に塗ることで利点がありました。
木目のままで生産していた時は、ピアノの化粧板の部分と他の素材の部分の木目の模様と合せる必要があり、非常に手間がかかっていました。
それが、黒色に塗ることで、木目模様をあわせる必要がなくなり、大量生産ができるようになりました。
黒色の漆を塗ることで高級感がでる
黒色というのは格式が高く、また漆で塗ることで、高級感が増します。
今でこそ、ピアノも庶民が手が出せるような価格で買えるようになりましたが、昔はとても高級なもので一般家庭ではとても購入できるようなものではありませんでした。
そういった意味でも、高級感を出すことは必要だったのでしょうね。
日本の黒いピアノが世界に広がる
戦後、日本の音楽の教育方針でピアノが家庭に普及するようになります。
黒く塗ることで大量生産ができたことも重なり、日本では多くのピアノが生産されるようになります。
そしてとうとう、1965年に日本のピアノメーカーが生産数で世界一に。
さらに海外にも沢山輸出されるようになりました。
生産率の向上や、塗装することで傷から守られるなど、黒く塗装する利点を、世界的に認識されるようになります。
こういったことから海外でも日本の技術を真似て黒いピアノが作られるようになりました。
そして、現在はピアノと言えば黒いピアノが主流となったというわけです。
いかがでしたでしょうか?
ピアノが黒いのは日本のジメジメした湿気のせいだったなんて不思議ですね。
なるほど!と思っていただけたら幸いです。
以上、なぜ、ピアノが黒いのか?理由は日本がキッカケ!でした。
それでは(^^)/
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